2月に入ってからニュースでスギ花粉の飛散情報が出るようになってきました。ぼくは重度のスギ花粉症。とうとうこの季節がやってきてしまったかと、この先の憂鬱な3か月を思うとテンションガタ落ちです。花粉症のあなたなら分かりますよね? この気持ち?
毎年毎年この季節が訪れるたびに発症した日のことを今でも鮮明に思い出します。
なぜって? 忘れもしません。
10年前のディズニーランド。デートしている真っ最中。夜も近づき、ライトアップがそろそろはじまり、恋人たちのテンションがこれから最高潮に上がっていく。そんな夕暮れ時17:00過ぎくらいに、突然それはやってきました。
溢れる涙。垂れ流される鼻水。腹筋がちぎれるばかりに止まらぬクシャミ。
そう17:00過ぎにやってきたのはスギの花粉による激しいアレルギー症状。ライトアップによるメルヘンやロマンではなかったのです。
あまりにもひどい症状にデートは中止。さっさと家に帰ることになりました。
あの日から10年間。メガネやマスクなどの予防対策グッズ、目薬や点鼻薬や鼻うがいなどの症状を抑える薬。ありとあらゆるものを試しました。
いくら眠くなりにくいという飲み薬でも眠くなる。どんな予防対策をしても、どんな軽減措置を施しても、完全には治ることはない。
分かっていても防げない、目に見えない悪魔のようなスギ花粉による重度のアレルギー症状。
その悪魔のせいで、1年のうちの3か月、自分の人生の4分の1もの時間を捧げないとこれから生きていけないなんて……。睡眠で3分の1、花粉で4分の1。合わせて1から引けば12分の5。残り36年の人生とすると計算から導き出されるぼくに残された時間は473,040,000秒。7,884,000分。131,400時間。5,475日。おいおい、たった15年か!
なんとかこの症状を抑える、抜本的な治療方法はないのか? ぼくにできることはないのか? そんなことを考えた1年前の2016年の2月。
そこに現れた一筋の光。かんたんに言うと、むしろスギの花粉をペロペロ舐めて花粉に慣れちゃえばいいよ! という治療法。そう、それが舌下免疫療法。
すぐに病院に駆け込むと「今シーズン終わってからじゃないと始められないんだよね〜」という医師からの冷たい一言。(にしか聞こえない。ちょーいい先生なんだけど) なんでもショック症状とかの危険もゼロではないから、症状が出てる時にははじめられないとのこと。
保険治療の認可が出たばかりなのに誰が好き好んでそんなことやるんだ! と心の中で魂のシャウト。いや、やるかやられるか? Dead or Alive。ぼくがやるしかない。ぼく自身の体を捧げようじゃないか!
その決意から3か月。例年通りの辛抱が終わった5月中旬。そこから期待を胸にはじめた舌下免疫療法。あれから9か月の時が流れ、2017年2月。流れるスギ花粉飛散情報のニュース。悪魔の襲来の予感。結果は……。
2月9日。まだ症状が出ていない。これは効いたのか? 効いてないのか? どちらなのだろう?
今回はスギ花粉症の抜本的な治療になりうるかもしれない舌下免疫療法の速報をお届けしました。
もうスギ花粉の飛散情報にビクビクしたくない! 舌下免疫治療法はアレルギー症状の予防対策グッズよりも効くの? 効かないの? という疑問をこの3か月の間、ぼくの結果をレポートしようじゃないか! と思っています。
乞うご期待!
2017.02.09 1400字@70分